全日本舞踊連合
二胡の調べにのせて 二胡の調べにのせて
絃歌幻想・空山鳥語

 今回、振付の大役を仰せつかった時、既に、課題曲の<中国のギャロップ>と選択曲の<絃歌幻想><空山鳥語>が決まっておりました。

  課題曲は、他の団体の方も同じ曲を使って踊るということでしたので、そちらの方は、あえてテーマを絞らず、日本舞踊の技法を用いて、曲の持ち味にのったアップテンポで切れの良い、伸び伸びとしたおどりを・・・という事だけ考えて構成、振付をいたしました。

 選択曲の2曲の構成・振付ですが、この度は全体のテーマに「二胡の調べにのせて」とありましたので、まずは私自身が調べに身を任せるつもりで、何も考えずに送られてきた曲を、目を閉じてじっと聴く事から作業を始めました。勿論、その時は曲の題名も確認せずに聴いていたのですが、驚いたことに、聴き終わった時に手元に残したノートには<天からみた下界、地からみた空界―その違った世界へのそれぞれの憧れ><鳥の羽><希望><懐かしさ><夢>・・・等という題名とかなり似通った言葉が並んでおりました。そこで、曲と私のイメージが同じ方向に向っていて、ここから肉付けしても間違いではないと確信しましたので、これらのイメージを頼りに舞踊化する作業が始まりました。

<絃歌幻想><空山鳥語>―天と地・・・その異なる世界へのそれぞれの想いとはー

scene1・鳥が飛んでいる。地上の人を見つめている。自分の羽根を彼女のそばへおくる。
scene2・羽根を追いかけて少女がやってくる。彼女はまだ自分の殻を敗れない子供。いずれ大人になる為の勇気や、自分を主張する為の手段をまだ持たない。羽根は、彼女にとって、未知なる世界への憧れでもあり、大人へのステップの一つでもある。やがて、羽根を手にした少女は、夢みる様に深い眠りにおちる。
scene3・彼女のそばに鳥が舞い降りてくる。語りかけるように。
scene4・やがて目覚めた少女は鳥(夢・希望・未知・自我)と共に一つ大人の階段を昇る。

  以上がその後考えた簡略な構成プロットです。舞台をご覧下さった方には、どのように目や心に映ったでしょうか・・・?また、この文章だけ読まれた方は、どんな場面を想像されたのでしょうか・・・?
ともわれ、舞台は無事に幕を降ろしました。今回、幸運にも二胡の音楽や他のジャンルの方々と出会い、交流し、勉強させていただき『舞踊ゼミナール』に感謝感謝です。そして私を助け、作品を一緒に創って下さった二人の魅力的な舞踊家、花柳奈卯女さん・水木扇升さんと、ご協力いただいた全ての関係各位に、この場を借りて深くお礼申しあげます。

花柳 せいら

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